乳がん・乳腺症◆乳がん乳がんは最近急激に増えています。 現在日本人女性の30人に1人が 乳がんにかかるといわれています(米国では8人に1人)。 発症年齢のピークは40~50歳代。 乳がんの発生には、 女性ホルモン(エストロゲン)が関係しています。 乳がんが増えた原因として、 食生活の欧米化(高たんぱく質、高脂肪、高エネルギー)や ライフスタイルの変化(結婚や出産の高年齢化、出生率の低下) などの影響が大きいといわれています。 乳がんは早期発見・早期治療による効果が非常に高いがん。 しこりの小さい段階で発見・治療ができれば、 5年生存率は95%以上です。 (早期発見できれば怖くないのです) 【乳がんの危険因子】 チェックしてみて下さいね。 当てはまる項目が多い人は 自己チェックを欠かさずに! ○標準体重より20%以上太っている。 ○食生活が高脂肪、高たんぱく傾向にある。 ○現在の年齢が40歳以上。 ○初潮の早かったひと(12歳以前)。 ○未婚、又は晩婚のひと。 ○初産年齢30歳以上、又は30歳以上の未産婦。 ○離乳が早く、人工中絶の回数の多いひと。 ○50歳すぎて生理のあるひと。 ○近親者に乳がんの患者がいるひと。 ○慢性の乳腺の病気があるひと。 早期発見のために必要なこと!! ●月に1回”乳房の自己チェック”をする。 月経前や月経中など乳房が張ったり痛みを感じたりするので 月経後に毎月1回自己チェックするようにしましょう。 どのような状態が正常なのかが分かるようになり、 ささいな変化にも気づくことができるようになります。 自己チェック法 ●年に1回”乳がん検診”を受ける。 ●40歳を過ぎたら2年に1回、 乳房のレントゲン検査(マンモグラフィー)を受ける。 【治療法】 ★手術 ★放射線療法 ★薬物療法 薬物療法について少し具体的に。。。。 ”化学療法と”抗ホルモン薬”による治療があり、 どちらも全身で癌細胞の増殖を抑えるために行います。 ”化学療法”は、急速に増殖している癌細胞を殺したり、 増殖を遅らせるために行われます。 手術や放射線療法と組み合わせる必要があります。 場合によっては”抗ホルモン薬”による治療も同時に行われます。 抗ホルモン薬は、エストロゲンやプロゲステロンの作用を阻害し、 これらのホルモンに対する受容体をもつ癌細胞の増殖を抑えます。 ”抗エストロゲン薬”の中で最も良く使われるのがタモキシフェン。 エストロゲン受容体陽性の癌がある人にタモキシフェンを使用すると、 診断から10年後の生存率が約20~25%上昇します。 タモキシフェンはエストロゲンに似た化合物であるため、 閉経後に行うエストロゲン療法と同様の有益性とリスクが一部みられます。これらの薬物療法は手術の直後から開始し、数カ月間継続します。 タモキシフェンなど一部の薬は最長5年間継続します。 薬物療法はほとんどの患者で癌の再発を遅らせる効果があり、 生存期間を延長させます。 【参考URL】 乳がん.jp 乳がんホームページ メルクマニュアル家庭版 また乳がんと似て非なる疾患として”乳腺症”があります。 ◆乳腺症 女性の乳房に多少のしこりがあるのは珍しいことではなく、 特にわきの下に近い乳房の外側上部によくみられます。 米国では女性の約30%に、 このような乳房のしこりに痛みや嚢胞を伴う状態がみられ、 乳腺症と呼ばれています。 中年女性に多い良性の病気ですが、 正常乳房の閉経前の生理的変化にすぎないという説もあります。 35~50歳くらいにかけて、 ホルモンのバランスがくずれるために起こります。 女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの濃度は通常、 月経周期とともに変動します。 女性ホルモンの濃度が増加すると、 乳腺や乳管が拡張して体液を保持し、乳房が張った状態になります。 こうした変化は、女性ホルモンの濃度が減少すると元に戻ります。 月経周期の特定の時期に乳房が張ったり敏感になったりするのも、 ホルモンの濃度の変動が一因となっています。 このようなホルモンによる刺激が繰り返されることによって、 線維性・嚢胞性の変化が起こることがあります。 乳腺症ではしこりが大きくなっていったり、 重い感じや不快感、圧痛、焼けつくような痛みを感じることがあります。 このような症状は閉経後に軽減する場合が多く、 症状が強くなければ経過をみるだけで十分で、 特別な治療は必要ありません。 乳腺症は乳癌の発症リスクを ごくわずかながら増大させる可能性はあるとするもの、 また将来がんに移行する心配はないという説もあります。 乳がんも乳腺症も女性であれば 他人事ではすまされませんね! 検診は必ず受ける他、 月経後の自己チェックもしてみて下さいね! |